親不孝
まみ


あれは高熱で友人の家での介護から帰った日だった

何通もの速達が届いていた


電話をください

父から



そして今になっても聞こえる
二階の昼時の母のスリッパの音


賃貸の部屋で一人
父の残した風景画の前で



命日さえ覚えていられぬ
あの日






自由詩 親不孝 Copyright まみ 2018-09-10 16:30:44
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