夢だからしかたない
仁与

()
2017. 11.23
「白昼」

ただの夢

旦さんと歩いていると
急に今流行の古民家に入った。

こんなお店いつ出来たのだろうと思い
久しぶりに焼肉が食べられると、
うきうきしていたら鴨南蛮うどんと、
なにやらお蕎麦が出てきて、

「ちがう、ちがう、焼肉食べたかったのに」
しつこく 私が旦さんに文句を言っていた。

旦さんは知らんぷりしていて、
私は寝たまま文句を言い続けていた。

前に座って痩せ細った眼鏡をかけた男と
目が合い、そやつはばつの悪そうな顔して
目をそむけた。

後から二人連れの男達がやってきて
衝立で見えなくなった。

私は相変わらず寝転びながら、
"ちがう、ちがうと焼肉屋さんなのに
焼肉が出てこない"と思っていると
旦さんが立ち上がって、

「でるぞ」、スタスタ古民家から
出て行ってしまった。

みると髪の長い若い女も出て行き、
「なんだ、逢い引きか?」と冷めた
気持ちで眺めていた。

急に 場面は変わり、また、旦さんが
私の横に座っていた。

何故か私の目の前に煮魚が置かれていて、
手を伸ばすと魚の半身が床に落ち子連れ
のお母さんが、

「この子のです!」と注意をうけた。

私はまだ 寝たままで前のおじさん達の
方へ、真っ赤なペディキュア左足の
先だけ出していた。

想像すると不思議な格好だが夢だから
仕方がない。

旦さんが また 「でるぞ」と言うので、
またまた、しつこく「食べていないのに
こんなに残っているのだから」と訴えつつ、
夢のなかの自分の執拗さに呆れている自分が
いた。

髪の長い若い女が立ち上がると、
旦さんもその女性の後を追うように
お店から出て行った。

私もいつの間にやら古民家から外に
出ており、ここは川越だと思った。

その2人の後ろ姿を見送りながら…、
私は逢い引きの為にダシに使われた
のだと思い、ひどく腹が立った夢。

…これ マジ 夢


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自由詩 夢だからしかたない Copyright 仁与 2018-09-06 01:04:51縦
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