変なきおく
4に

こ、工場までの道には草がぼうぼうと生えていて
道路もちゃんと舗装されてない。
その向こうに病院があると思うけど
目をこらしてみても全然見えない。
私に触ろうとした右手
もくもくの入道雲に消えていった。
変なきおく
車にのって電車にのってどこか捨てるところに、連れていってください。
もう私は夏ではない川では遊ばないし
汚い地元のことなんか知らないよ。
歩いて、病院にいこうと思っていて
お姉さんにそのことを言ったとき、大きい雷がびっくりするほど鳴ったの。
不便だな、肩身が狭い、と大体その二つについて不平を述べるお父さん
青のりがついている肩が忘れられない。
心配毎がいくつかある今日があって、暮らしてしまったら
明日も多分同じくらいの心配毎がある明日が待ってる。


自由詩 変なきおく Copyright 4に 2018-09-01 13:28:51
notebook Home 戻る  過去 未来