時代の終わり
あおいみつる

遠くから聞こえる
街つくり人の営みの鐘が
トッテンチ トッテン カラと
時代が終わろうとしている

過ぎし日の殺し合い
今も残る傷跡を
語り継がんと
語り継ぐ
長老の知恵は
その顔の皺の深さのよう

平和の時代といわれるが
この世を斜に見れば
涙と叫びと後悔だらけ

人は創りまた壊す
権力に屈しては
巻かれながら
また創る
創り続ける

尖っても
祈っても
ただ巻かれるだけ
身体を守るため
命を守るため

遠くから聞こえてくる
破滅の鐘の音が
トッテンチ トッテン カラと




自由詩 時代の終わり Copyright あおいみつる 2018-09-01 12:01:15
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