夢の中へ 四季の 昭和賛歌
むっちゃん


崩したり 回したり 子供の 将棋は 人生ゲーム

行水は 生まれた時から 温泉気分に

川遊び 魚と戯れ すべって ガブ飲み

大鰻 仲間と 捕まえ 魚屋へ つっかえされて 料理 初める

秘密基地が縦社会 駆け足行進 村の部隊 マンモス校の 人波かき分け

空狭く ニアミス 衝突 墜落は  紙、ゴム飛行の うでだめし

靴投げ 竿立て コウモリの そらへ つるべ落としに 飽きもせず


栗ひらい 甘柿 いちじく ザクロもぎ 村のコソ泥 どやされて

命がけなる 大人自転車 打ち傷だらけ 草泥まみれ

魚釣り お腹すいても ミミズは 喰えぬ 釣った獲物は 近所に 消えて

鮎捕りは すき見て 素早く 大人の縄張り 竿捨て 逃げては また 繰り返す

村の用水路 どじょうすくいの おじさんが 風物詩と 追憶す

オリンピックの 切り抜きが 日課の 授業 懐かしく 夢ふたたびと 老体に聞かせ


みかん箱 竹スキーが土手を這い 勢い余って 寒中水泳

貧乏は 冬も 素足でゴム短靴 靴下履いた 記憶なし 冬はスケート 夏 車めがけて 手榴弾ごっこ

大きな つららの剣 スターウォーズ 懐かしく 寒波と共に 現れる

豪雪の 体育館は 自衛隊の宿 春の別れに 涙する

ひと春 ごとに 逞しく 学校の春は 期待と 不安

ラジオテレビが 時代を造る 今も 残る 心の たから

年号変われど 世代は続く 今 若人に 何を残し 残さざるべきや。



自由詩 夢の中へ 四季の 昭和賛歌 Copyright むっちゃん 2018-09-01 11:05:40
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