時が来た
あおいみつる

燃えるように苦しい試練だった
貪欲で好色で汚れ果てていた
なぜなのかはわからない
疲れ果て 壊れかけ 崩れ落ちた
闇の中に 欲の中に 罪の中で
放蕩に身を持ち崩し
夜の街を 昼の街を 
何者かに背中を押され
徘徊した
捉えられ 連れて行かれた独房
力が満ち溢れ エロスの果て
狂気の欲望が俺を蝕んだ
やがて悟った
これは夢であったということを
いや、悟り始めている
これからやることは
再構築だけだ
もう一度立て直す
物理的にも何もかにも出来やしない
思慮深く前に進む
欲望に拍車をつけつつ
何かを捨て去る必要もある
学ぶのだ 今のうちに
やがて新しい羽根が生えてくることだろう
風に向かって翼を広げ舞い上がれ
祝福の予感がする
時が来た 時が来た


自由詩 時が来た Copyright あおいみつる 2018-08-26 15:49:21縦
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