この世界が
こたきひろし

いつなんどきこの世界が崩れ落ちるかなんて
誰もわからないよね
もしかしたら世界は永遠にこのまま続くかもしれないし
だとしても
個人としては誰一人そこまでついて行けないわけで

コンビニの深夜に出掛けて行ったのは
熱帯夜。寝苦しくて眠れなかったから
エアコンなんて一晩中かけたらかけたで眠れなくなるしさ
買いたいものなんてこれといってないんだけど

アパートに一緒に棲んでる女は1つ年下だった
お互い一時的な遊びなんだか
それとも将来まで約束してもいい本気なんだかは
まだ若すぎてはっきりさせられないけど
単純にさびしさを埋めたいからと、稼ぎが少ないどうしだから経済的な便利さも加味して男と女の関係を続けている
愛とか性とかが蔦のように絡まってしまっていたかもしれない


その夜は俺だけ眠れなくて彼女は仕事で疲れ果ててしまったみたい
あられもない格好で眠ってしまっていた
俺だけ一人で起き上がり部屋のドアを開けて深夜の街を近くのコンビニまで歩いた
歩いているうちに
このまま消息を立ってしまいたい衝動がいわれなく沸き上がってきた


行き場のない空しさが絶えず俺の心の底にあって
時々呻くような声をあげるからだった

世界なんてがらがらと崩れ落ちてしまえばいいなんて
叫びたいような眠れない夜に


自由詩 この世界が Copyright こたきひろし 2018-08-20 05:34:45
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