わたしは一秒一秒を大切にする。
ねことら



わたしは一秒一秒を大切にする。拾ったりくべたり、光のような爆ぜ方をするそれらを全身にまとって、何者でもない何かになりかけようとする。呼吸をひとつひとつ創ったり、乱したりする。銀色の分散みたいに寂しさを伴う行為を、無数のガラス窓へ物語を書きつけるように、ランダムに繰り広げる。バケーション。


生きる、そして集合離散、反復と破壊、似たもののない名前を組成する抱きしめあう感情のこと。やってはいけないことリストにあなたの名前を書きつけた。文章は呼吸でこれはそのまま遺言だから、冷えた外骨格のひしめき、さらってくる腕たちを知らずに、わたしは、あなたは誤解することを許そうとする。


足跡は増え、透明にかさなり、町を覆っていく。記憶と記録はやがてクリーム状に撹拌され、いちじるしい一つの単位となって、わたしはわたしの名前を叫んでいる。
take a trip,take a trip,take a trip





自由詩 わたしは一秒一秒を大切にする。 Copyright ねことら 2018-08-17 17:50:17
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