慟哭の向こう
中山 マキ








そんな顔しないで
の、そんな顔がどんな顔なのか私には分からない
特に悲しくも無いのに
悲しいのと聞かれ
特に怒ってもいないのに
怒っているのと聞かれる事が多く
大分疲れてしまった
笑っていれば不要な質問に
脅かされることも無い事に気付いて
どんな時も平然と笑って過ごしていると
いつも楽しそうと言われ
悩みが無さそうで良いねと笑われる

どうにもならない事だと分かっているから
どうすればいいのだろうとは思わない
極端なことをしてもしなくても
結果が同じベクトルを向く事は大いにある
極論に近いかもしれないからこそ
私は他人の表情には騙されない
笑いながらでも人は、人を殺すことも出来るはずだ






自由詩 慟哭の向こう Copyright 中山 マキ 2018-08-15 17:21:31
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