夏のからくり
葉leaf


匂い立つ草に絡めとられ
探している君はいったい
いつの間に探すことを忘れたのだろう
夏というこの機械仕掛けの季節に
試している君はいったい
いつの間に試すことを止めたのだろう
夏は単純なからくりで単純に暑く
戦っている君はいったい
いつの間に戦うことを投げ出したのだろう
何かが不思議と途切れたかのように
君はこの夏のからくりに巻き込まれ
生きることを疑い始めている




自由詩 夏のからくり Copyright 葉leaf 2018-08-11 00:50:21縦
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