アメジスト
atsuchan69

尚も人は、
七つの哀しみにわかれて
凍りついた虹の椅子に着座する
空はまだ無い

二度と汚されてはならない

新しい、昼と夜のために
星もなく陽もなかった
罪に染まった息を幾度もくりかえし
ただ果てしなく拡がる闇とともにつづけた

各々、哀しみに震える唇は
七つのことばを封じて
一切の声もなく
自分たち自身を永劫に烈しく呪った

赤、血の色の
オレンジ、燃えさかる家
黄色、狂ったように向日葵の咲く道
緑、大地を覆い尽くす草木の葉と
水色、やすらかな大海の
青、いつか訪れる晴れ渡る空
紫、そして叡智を秘めたアメジストの耀き

そう、破滅と呼んではいけない
ふたたび始めるのだ








自由詩 アメジスト Copyright atsuchan69 2018-08-10 11:49:05
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