メモ①
よーかん

ノートを使いこなせた事がない。

落書き帳を裏表全ページ埋めた数は数え切れないが、ノートをキッチリと最後のページまで使ったことがない。ましてやノートを読み直して中間テストの復習をしたり、次の日の予習に読んだ箇所をメモしたり、明日の宿題を忘れないように連絡帳に印をつけたり、ノートという道具を有効に使って学習に役立てた経験がほとんどない。

でも文房具は好きだ。

文房具にはなんというか、機能美を超えた、したたかさと言うか、スマートさがあって昔から好きだ。良い文房具を持つと、それだけでジブンが少しスマートになった気分になれる。

文房具の代表と言ったら、ボクの世代ではシャープペンシル、俗に言うシャーペンであると言い切りたい。

気に入ったシャーペンを無くすことは、お気に入りのジーパンに醤油をこぼしてしまうほど、悔しく悲しく、寂しいものだ。だからでがないけれど、ボクはシャーペンをあまり使わない。使うのは三色ボールペン。生涯で一番使った文房具を一つ上げよと言われたら、即答で、三色ボールペンですと答えるだろう。三色ボールペンは、オトナが持つ、必須アイテムの一つだと言ったら、オフィスで働くビジネスマンやウーマンから、クスリといった感じの笑顔を貰ってしまうだろう。でも、そうでしょ。三色ボールペンだけが、オトナがもちあるくべき文房具の主人公なのだから。

ナニを話すつもりだったのだろう。

ああ、ノートブックから話しはじめて、ボクがいかに勉強をしなかったのに、高校を無難に卒業し、大学になって初めて、自主的勉強のスキルが大切なのか気付ける前に、休学の形で退学したのか、そんな事を説明することによって、あなた達の今後に役だてようとした、はずなく、ジブンの承認欲求をそうやって満たしてやろうと、思い立って書き始めたのだ。

褒められることは気分がいい。その上、文章を褒められると、賢くなった気分になれる。まったくなんだ、こじらせてしまった中年オトコの悲しいことよ、と。

さて、ノートブックか。

それにしてもだ。キッチリと整理された美しいノートブックなんて、狂気じみていて、なんだか怖くないだろうか。そのオトコはたぶん、オナニーでさえ、ちゃんと先にボックスのテイッシュペーパーを箱から必要な枚数だけ丁寧に取り出し、並べた後で、お気に入りにファイル済みのAVを、これも希望通りの順番にアレンジした上で、再生しているだろうと想像する。

偏差値は中の下をつねにキープしていた。別にそこは、感心してくれなくてもいいです、はい。

ノートブックか。

なんだか、面倒なサブジェクトを選んでしまった。


これは今後のためのメモであります。








自由詩 メモ① Copyright よーかん 2018-08-08 14:35:05縦
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