旅人の靴
ミナト 螢
恋の出口を飛び出して行った
君は人生ゲームのサイコロを振って
反省とか謝罪を忘れて
誰かの腕の中で眠る夜に
届かなくても張り上げた僕の声が
木の枝に引っかかり折れてしまった
幸せってどこにあるのさ
消えそうな光を集めた窓が
僕を囲んで守ってくれるけど
もう会わないと叫んでいる君が
僕の靴を捨てていったのだろう
幸せっていつから始まるのかな
恋の入り口に辿り着ける靴を
売ってませんかと尋ね回って
君へのプレゼントを買った僕は
生まれたての新しい気持ちで
卵を割るように殻を破った
自由詩
旅人の靴
Copyright
ミナト 螢
2018-08-08 10:00:43