クワコマホに望むこと
花形新次

台風が近づく中で
傘が吹き飛ばされる姿を
中継するワンパターンには
もう飽きた

どうせなら
高さ120mのビルとビルの間を
クワコマホに
綱渡りしてもらいたい
あるいは
風船気球で
太平洋を横断してもらいたい

最大瞬間風速を
記録したときに
東尋坊の突端から
身を乗り出して
レポートして欲しい

今クワコマホに望むことは
それぐらいだ


自由詩 クワコマホに望むこと Copyright 花形新次 2018-08-07 17:27:08
notebook Home 戻る  過去 未来