②自己開発とはいったい何を開発することなんだろうか。夏と冬に。
よーかん



「今日ですべてが変わるさ、
 今日ですベてが、変わる。今日ですべてがむくわれる、
 今日で全てが始まるさ。」

と、よく歌っていた時期があった。

イズミヤシゲルの唄の中でとか言われるとこまる。新しいアレンジが入ったCDを一枚しかか買ったことがないから他の曲とかは知らない。

カラオケでこの唄を何度か歌ってみた。メロディーがCDと違い昔のバージョンだったため諦めた。鼻唄でジブンのモノだった曲を、いざメロティーに合わせて歌おうと思うと、なかなか気持ちよく歌えない。そういうものだ。

ハイローズとか、キヨシロとかはまだ歌うこともある。内容のせいだと思う。諦めというか、本音、そして照れの向こう側に、確信と希望が見える歌だからだ、もう歌わないのはそのためだ。歌詞に込められた、本気、意思に負けて、気楽に人前で歌うことを選べなくなる、そういうのが、つまり、歌わなくなった本当の理由なんだろう。

ああ夏休み。か。

そういえば、つれてってもらったフィリピンパブの女性陣は、テレサ・テンの歌を美しい声で歌っていたっけ。たしか、何か英語のオールディーズ、オンリー・ザ・ロンリーとかを歌ったボクに、三人で嬉しそうにハグしてくれて嬉しかった。みんなやはり、日本で暮らしていることが少し窮屈なんだろうと思う。彼女達の背中の肉はたくましかった。

日々の緩んだ繰り返しに耐えられるののはなぜだろう。どうやったら、ああやって全ての行為キッチリとこなせるのだろうか。希望を失わず。ああやって、国道の渋滞を静かに文句も言わず、進めるのだろう。

聞いた話だと、それにはジブンのためではなく、他人のために何かをする喜びが必要なのだそうだ。つまり他人のためにする行為がジブンの喜びにつながると言うことだと思う。ああ、それには身近に優しく出来る他人が必要になるか。それこそが、問題の確信なのかもしれない。

ナツヤスミか。

ああナツヤスミ。
もう少しでいいから。

ずっとナツヤスミでいたい。





自由詩 ②自己開発とはいったい何を開発することなんだろうか。夏と冬に。 Copyright よーかん 2018-07-26 23:54:08
notebook Home 戻る  過去 未来