夜を歩きましょう
秋葉竹


夜の月光に
静かな羽根がやさしく舞います

てのひらを胸にあて
赤い血のつながりを確かめます
メガネの少女をいつものバス停でみかけました
そのときのその心には、
けっして忘れない
風が吹きました
2度と忘れない
そう誓ったのはサラサラと流れる白い砂が
古びた妄想のお城を崩す幻をみたからです

それが一番の悪意なのでしょう
ただ空っぽの心の棚の上には
やすっぽい愛の顔をした誤解が
そっと置かれているのです

明日は入道雲に
豪雨の到来を感じても、
雨宿り先の予測も立たなくても、
心まで濡れる覚悟を決めて
誤解をおそれずに歩きましょう

やさしい時代がはじまるのでしょうか?

祈る神様もみつけられないのですけれど






自由詩 夜を歩きましょう Copyright 秋葉竹 2018-07-22 19:03:50
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