汚染
ミナト 螢

赤い鞭が腕を滑って
削ろうとした生命線よりも
傷跡をひとつ手首に増やし

生きてることを感じられるために
私は今日も罰を受けています

剥き終えた林檎の皮のように
渦巻く心で毒を溶かすと
裁縫セットを持っていなくても
傷口は固く少し盛り上がる

カミソリで引いた線が呼んでいる
助けてと君のSNSに

食欲も性欲も落ちてきて
私が人間に戻れるのなら
カップラーメンが出来上がるまでに
優しさの証明をして下さい


自由詩 汚染 Copyright ミナト 螢 2018-07-19 12:21:35
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