こぼれ落ちる
佐白光

 
 手で掬った水のように

 築いてきたものが

 確立させている考えが

 どうあがなっても もがいても

 こぼれていく こぼれている

 手の平に残った一滴に問いかける

 夢なら覚めてほしい

 夢であって欲しい

 理由付けしている間に

 取り繕っている間に

 手の平が乾いていく

 

 

 


自由詩 こぼれ落ちる Copyright 佐白光 2018-07-18 00:13:17
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