ミナト 螢

水色の希望を空に溶かして
氷の上に乗せたブルーハワイ
胃が痛むくらいキュッと縮んで

思い出はドミノ倒しのように
現実の壁を薄くしてゆく

美しかった君の困った顔
他に誰が知っているというのか
独占欲の毒さえも愛して

指先に触れた波の白さが
致死量にも満たない毒を飲んで
悲鳴を上げた海を汚染する

二人で鳴らした足音がいつか
バラバラになって帰れなくても

君はどこへ行くつもりなの
さよならさえ言えなくなるよ

ジェラシーのかけら海に溶かして
氷の上に乗せたイチゴミルク
しょっぱくて食べられずに迷って
今日の夕陽の代わりに沈めよう


自由詩Copyright ミナト 螢 2018-07-11 19:33:42
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