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仁与

携帯から流れてくる歌声が

美しすぎて

死にたくなる


1ヶ月前に出した求人広告

ポスターはスルーされたまま

右端が破れかけている



狂った季節が太陽を刺激し

灼熱の海を容赦なく焦がす


ゴーストタウン化した街

信号待ちしている女の子

頭のてっぺんから

汗が噴水のように

ふきだしていた


カラカラに乾いた喉を潤すため

に作った炭酸割りのアイスコーヒー

今年入ってからのワースト3!


忘れかけていたオレンジ色の

グラデーション

ノワール色の夜を誘い込むと

悶々とした闇の中で

掌に乗っかったモヤ玉が大炎上

を起こし意識が飛んだ



夢うつつ

足の爪で過去を弄っていると

やがて訪れる白い朝


携帯から流れてくる歌声が

あまりにも美しすぎて

また

死にたくなる







自由詩 求人広告 Copyright 仁与 2018-07-10 15:08:25
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