TOKYO
ミナト 螢

小さな情熱が冷めないように
有能なプレゼント選びたくて
迷うことがたくさんあるから
都会の森はネオンで出来ている

いらっしゃいませと聞き取りにくい
店員の声は遥か遠くの
母国語をしゃべる機会もなくなり
日本語を覚えるのに汗流す

爪の色や髪の色を気にして
仕事を選べず遊んでるけれど
ミニスカートはいつまで履けるの
ハイヒールはどれだけ高くなるの

ねぇ本当は不安なんでしょう
明日は履歴書の写真を撮ろう
その後で好きなものひとつ買おう

寂しさや孤独を抱えた花は
君の腕の中で優しくしてよ
フラワーショップの店員が言った
聞き取りにくい日本語が残る

ねぇ本当は不安なんでしょう
自分を変えるための約束を
この花の命とともに生きる


自由詩 TOKYO Copyright ミナト 螢 2018-07-06 10:50:25
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