レイニーブルー
ミナト 螢
どうして君は笑わなくなったの
僕の前で見せる顔といえば
うつむきがちに視線を外して
輪郭をなぞるための愛撫に
シャボン玉の泡でも近付けない
どうして君はすぐ行ってしまうの
追い駆けるのはいつも僕ばかりで
沈黙の扱い方にも慣れて
解けた髪のリボンを結ぼうと
風向きが変わるのを待っていた
どうして君は笑わなくなったの
どうして君はすぐ行ってしまうの
僕の思いとは別の所で
雨が降っているせいなのでしょうか
自由詩
レイニーブルー
Copyright
ミナト 螢
2018-06-30 10:44:32