梅雨の間に
番田 

親と両国で会った
そして 帰る電車に乗った 地下鉄で
それは 自分にとって何だったのだろうと考えていた
話していたのは空の色についてだったのかもしれない 


一日中 考えていた そんなことを 
時代の確かなもののない中で それは
人が生きていることと同じ意味を持っていたのかもしれない
だけど僕が生きているのはなぜだろう


道は 隅田川を いつものように どこまでも続いていた 
いくつもの道を 水上バスが流れていく 
そして そこを僕が歩いていたことを思い出す 
僕は走りださなければならないのだが


今日も歩いていた その道を
しかし 人は 走り回っていたりする 
どこに人は向かって そこから走っていくのだろう 
梅雨の晴れ間のつかの間の日に




自由詩 梅雨の間に Copyright 番田  2018-06-18 00:03:02縦
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