けぶりぐさ
46U

君はジタンをんでいる
象牙色した指が佳い
くちびると髭の剃り跡で
わたしの視線をからめとる

君はわたしに火を点けて
ハイにしながら 微笑する
君はもひとつ紙巻き咥え
灰にしながら 朝を待つ

わたしは君のけぶりぐさ
煙草の気持ちがよく解る けど
くちびるを恋うけぶりぐさには
けむに巻くよな余裕はなくて

君はジタンを喫んでいる
わたしは君にのまれてる
夢の継ぎ目に明け烏
応えるようにジッポを鳴らす


自由詩 けぶりぐさ Copyright 46U 2018-06-09 13:56:37縦
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