紫陽花の色
夏川ゆう

六月と聞けば
梅雨がすぐ頭に浮かぶ

梅雨と聞けば
少しだけ控え目な
紫陽花が頭に浮かぶ

雨で薄暗い梅雨
外出はせずに
窓から庭の紫陽花を眺める

雨は止んでもまた降り始める
空は晴れることを忘れて

梅雨の間どのくらい雨が降るのだろう

紫陽花の明かりが柔らかい
少しだけ梅雨が華やいだ
雨音が耳に残る

紫陽花の魅力を引き出す
強くも優しくもある梅雨の雨


自由詩 紫陽花の色 Copyright 夏川ゆう 2018-06-09 05:00:19
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