放課後
ミナト 螢

あんなに真っ赤な夕陽が落ちて
白い制服を血で汚すような
海へ行ったなら怒られるかな?

校舎の北側で集まっている
軽音部の粗い演奏は良い
小さな悩みを裏返しにして
汗と涙に分けてしまうから

星が綺麗だと三回も書いた
才能のない詩人は何を見て
短い命を生き延びるのか

誰の目に留まらなかったとしても
悩んだ時間が青春なんだ

フルーツパフェを断り続けて
友達ができる人なんているの?
一口で食べて広がる甘さを
長い間ずっと忘れていたよ

会話の中から生まれる言葉を
気が済むまで疑い抱きしめて
抜け出す時間に寄り道をする

天気なら晴れて音符なら呼んで

海で汚した血を洗い流せば
私は何マイル泳げるだろう?


自由詩 放課後 Copyright ミナト 螢 2018-06-06 17:17:29
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