満月
水宮うみ
波の音のような鼓動が、からだのなかから聴こえる。
何度もふたりで夜を越えてきた。
あの日、水面を踊るひかりの反射に助けられたことを、わたしは忘れない。
わたしたちには海がある。
だから何があっても大丈夫だって、あなたは月みたいに笑った。
自由詩
満月
Copyright
水宮うみ
2018-06-03 20:14:26