風にのる
服部 剛

利根川のほとりに佇み
川の流れと
人の歩く時間について
思い耽っていた

風が吹き
ふり返る僕の方へ
無数のタンポポの綿毛が秘めた笑いを響かせ
降ってきて――今日の景色は、夢になる

目の前を
小さな一つがゆき過ぎて
緑の芝生に、着地した

僕も
誰かの
小さな種になりたい

自らの日々を、風に任せて  






自由詩 風にのる Copyright 服部 剛 2018-05-25 18:42:30縦
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