ひだまり
たこ

春の終わりにね
あの空洞は何だろう
がらんとして
そこだけ日があたっている
ひだまりだ
こもれびの下で
豹斑のように揺れている

あの光の向こうはね
きっと極楽浄土だろう
光のかけらを飛び石のように
飛び越えて
仏様が森を渡ってゆく

もう死んでしまっているからね
肉の器を明け渡し
透明でキラキラと
宇宙が
輝いている

壮麗な列をなし
巨体は金色を放ち
ほら

清浄なる光を
遠くへ向かう清らな水に流して
諸々の闇を破しつつ
あまねく世を照らしている。



Note:
本作は、フォーラム内の下記の企画の趣旨に沿って、創作した作品に修正を加えたものです。
(https://po-m.com/forum/threadshow.php?did=196983)



自由詩 ひだまり Copyright たこ 2018-05-24 19:18:21
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