木漏れ日の午後
ミナト 螢
目の前にある料理の山を見て
分け合う人がどこにもいなくて
肩をすくめるだけのランチタイム
焼きたてのピザより暴力的だ
隣で会話を弾ませてるのは
人が集まっているせいなのか?
小さい頃は僕もあんな風に
家族の輪の中で笑っていた
一人になると世界が縮んで
新しい地図を読めずに帰る
風船を貰える歳ならまだ
空を超えてゆくことも出来るのに
錆びたシャッターや壊れたポスト
時が止まったような空間で
花一輪も飾らなかったから
今日も誰にも褒められないまま
新聞の勧誘がやって来る
自由詩
木漏れ日の午後
Copyright
ミナト 螢
2018-05-21 17:19:42