積載
若原光彦

ぼくにはTwitterがよくわからない
これまでは
みんながあれをどう使っているのか
わからなかった
言わずにはおれないことを言うための装置がいまは
たくさんある
そのひとつなのかなと思っていた
けれどTwitterには
言わなくてよさそうなこともたくさん載っている
ツイートはつぶやきという意味らしいと
以前ぼくは誤解していたけれど
どちらかといえばさえずりに近い意味だそうだ
風が吹けば葉がざわめく
そのようなものということだろうか
それならば必要も不必要もなさそうだな
言いたいも言いたくないもなさそうだな
でもなにか違うなと
いまぼくは思っている
ものすごく短いたったひとことが
だれかを傷つけ死なせることもある
ぼくにはTwitterがおそろしい場所のように思える
交通量の多さがこわいのか
いやその車のひとつひとつがこわいのか
その運転手がこわいのか
判然としない
ぼくも運転免許を持ってはいるが
持っているだけなのでかえってこわい
ぼくも言葉や表現にのめりこんできたが
無害だったとは残念ながら言えない
無用ではあったろうけれども
ぼくからすればそんなつもりではなかった
そんなつもりではなかっただけだ
ああなんだかとても
必要な荷ばかり積みこんだ車の運転がしたい
待たれているかなたへと馳せてゆきたい
カーブで中身がかたことと揺れる
この世でもっとも必要とされる荷物
それは命だろう
乗客の命だ
そしてとてもやらかして
怒られるぼくがぼくの目に浮かぶ
ぼくはぼくをぶっ飛ばすので
いつも手一杯だ


自由詩 積載 Copyright 若原光彦 2018-05-14 17:50:00縦
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