濁った老眼
信天翁

            あなたも 
           想像してみて 
             ください。
         卒寿を越してから
         独り暮しとなった
           翁の 心境を。
           窓をあければ 
   皐月のそらは 海のいろですが     
     隣りに 広場もありますが
    子どものかげ はありません。
      野鳥の姿も みえません。
ただ ただ レィスのカァテンだけが
   さざ波をうっているばかりです。

       臨死が近ずく孤独とは、 
    このさまを云うのでしょうか


         


自由詩 濁った老眼 Copyright 信天翁 2018-05-12 12:53:06縦
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