生命
ミナト 螢

出窓に飾った写真がいつか
色をなくして匂いだけ残る

サッカーボールと一緒に映る
仲間たちとはもう肩を組めずに
時が流れてお別れの夜だ

言葉を探そうすると人は
いつもより目線が高くなるから
涙の跡に虹を渡せるよ

君は最高のシュートを決めて
キラキラと光る橋を飛び超えろ
僕の視線は眩しい泡の上
貝を閉じるように抱き締めてやる

燃えてゆく命に呟くのは
優しい気遣いなんてわからずに
頭の中が真っ白になっても
髪の毛は白くなりなくないね


自由詩 生命 Copyright ミナト 螢 2018-05-08 21:37:12
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