力ない眠り
坂本瞳子

項垂れる
久しぶりに
脱力して
やる気はすべて消え失せた
蛻の殻と化したこの身体を
支えてくれるのは大地のみ
雨に打たれ
風に吹き付けられ
人様に踏みつけられようとも
微動だにせず
ここにこうして突っ伏していよう
力が一向に入らないから
喉も乾いているけれど
お腹も空いているけれど
気力さえも今は失われているから
鼓動も脈も感じられないけれど
深い眠りに陥らないように
目蓋を閉じる力さえなく
半分開いたまま浅い眠りを続けよう


自由詩 力ない眠り Copyright 坂本瞳子 2018-05-07 23:33:01
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