ぽっと
藤鈴呼


陽だまりだなんて心地良さも
少なくなって行く季節
黒く映る大木に
ラジウム色の蝶が留まる
わずかに広げた羽根が
首を傾げる仕草にも似て
向こう側を照らす光は
希望と夢を詰め合わせた
少し早めの クリスマスケーキ
朱かった紅葉が
少しずつ黄褐色に変化する頃
思い出したのは 紅茶
突然に 飲みたくなって
ポットの湯を ゆっくりと注ぐ
ほんのりと浮き上がる香りは
愛おしさの シルシなのかもね

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自由詩 ぽっと Copyright 藤鈴呼 2018-05-05 20:22:56
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