コルクのときめき
藤鈴呼


温もりを下さい
体内に流れる血を感じたくて
赤ワインを空ける
表面張力の隙間から
記憶達が零れ始めて
切ない

カーテンを開けたら
レースの向こうに
やわらかな日差しが広がる
そんな連想とともに
微笑 称えた

揺れるブランコは
いつまでも一人風
仲良く伝わる 横向きの丸太を
切ってしまったら
シーソーみたいに
二人いないと 楽しめないなどと
決め付けないで

ロゼ 夕闇を迎える少し前
虚ろな気分で飲み干す味に似て
嗚呼 その為に
存在するかのような
潮騒が 遠く 浅く
揺れた

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自由詩 コルクのときめき Copyright 藤鈴呼 2018-05-02 09:41:58
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