化けネコの怨返し
水戸 うしん
ばかやろう。
掛けていた布団を蹴っ飛ばす。
揺れるカーテンに隠れた化けネコ。
4月の昆虫くさい風は
命の匂いなのか。
新しい命。と
握り潰された命。
乾燥を防ぐために涙は流れる、
冷えたココロを温めるため怒る。
邪魔だから、
ネコを喰った。
そしたら呪われた。
当たり前だ。
馬鹿野郎が。
砕け散った、私。を
拾い集める。
再起したらね、やるの。
大丈夫、痛くしない。
じわじわ。やるだけ。
自由詩
化けネコの怨返し
Copyright
水戸 うしん
2018-04-28 08:42:20