コレクション
ミナト 螢
聴かなくなったCDが増えて
心のバランスを保つ道具が
音も立てずに崩れてゆく日々
思い出に色を付ける作業で
音楽と共に生きて来たのに
時が止まってしまったかのように
この部屋は静まり返っている
カーテンを揺らすロックがあった
頭で刻んだリズムを温め
宇宙へ持って行ける気がしてた
窓際で日焼けをしたCDは
取り出す度に顔を見てやろう
懐かしいだけじゃ物足りないから
プラスチックを爪で弾いたよ
自由詩
コレクション
Copyright
ミナト 螢
2018-04-20 21:16:09