spring sherbet
むぎのようこ



さかそう
として枯らした
花びら
栞にした、むかし
さわぐ群青を
からだじゅうに
巡らして
残像のキネマ
はだのいろ
埋もれている
今日の
やわいところ
掬って
浮かべる

いちごの
シャーベット
たらたら
床にあまい
血だまり
今日を
生かした清潔さを
けがす月、

鳴いたら、
浸透するだけの
空と綺羅星
その
さきが
刺さってるゆびさき
から裏返って
春になる、





自由詩 spring sherbet Copyright むぎのようこ 2018-04-06 20:04:14
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