猫としての僕の性別が分かりにくい
腰国改修

垂れ桜の公園には鳩がいて
雄鳩が雌鳩に向かって偉そうに鳴いて
無視されて泣いていて
その近くの無人交番と自走式駐車場の間に
猫がいて目が合った
お互いにじっと見つめあっていたら
近くで別の猫が鳴いたから
お互いに気が散ってしまって
それでおしまい
鳴いた猫の雌雄を訊いたら
見つめあった猫の雌雄を訊いたら
僕の猫としての性別も分かっただろう


そのあと
弁当屋とつけ麺屋が入るビルの間で
一生懸命猫パンチしてる
ほんの一瞬目があっただけで
僕にはまったく興味がなかったみたいで
またすぐにビルの間の奥にいる
白い猫にちょっかいを出していた
猫としての僕の性別が分かりにくい
仕方がないからくしゃみした


自由詩 猫としての僕の性別が分かりにくい Copyright 腰国改修 2018-04-06 06:17:04
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