金魚の悩み
藤鈴呼


惜しみなく埋める
余白に乾杯 

赤とか白とか 
少し墨のついた
筆を垂らした文字とか
 
幾何学模様から流れる
音符のような階段の先に
咲く未来 

それが
来年と言う名の
時間帯なのですね

うねる 鱗
ロコモコ丼の上から
黄色のソースが
ゆっくりと漏れる

ちーたらたら
流行の金管楽器
小脇に抱えて
甚振っても良いよ
弦は短く張ったまま

小さく降る頭
ヘッドヴァンの小刻みさ
繊細な精神
バイオレット色の
バイオレンス
パインの混じった
オレンジジュース

どれも 撹拌した
巻き返さない
巻き戻らない

何度 薪を代えても
焔は 小さなまま
だから
冷たい心を
色濃く 映すのね

★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・:*:・°☆。・:*:・°


自由詩 金魚の悩み Copyright 藤鈴呼 2018-04-04 18:32:38
notebook Home 戻る  過去 未来