突き詰める姿勢
狩心

ぬるいぬるすぎる
もっとだ
もっと高く 死ぬ直前まで 恐れる事無く
突き進めない者達に 創造を語る権利はない
光る指先 弾けるシナプシス 迸る内臓の噴水
意識を評価するほんの一滴の理性 追い駆けて

この空間はこれでいいのか
掴み取る体験の意義について
戦う動機と息切れについて
途中下車のホームでひっそりと佇む死神について
大儀の為に欲望に負けないように
自分の限界を定めないように
与えられた運命は自分の為だけではないという事を
アクションの為の忘却は罪ではないという事を
汚れてもなお皮下の原決が見えるように磨き続ける事を
磨き続けた断面が鏡のように光を反射して壁に反射して
人というものを倒れさせても
血液型や価値観の違いや立場を超えてなお
一瞬の判断の迷いもなく輸血できる事を
臓器移植できる事を
体の外側にオーラのように
死者達のレクイエムを陳列できる事を
それを体中の百万の目で多角的に抽出駅的溶解する事


自由詩 突き詰める姿勢 Copyright 狩心 2018-02-22 15:08:09
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