何もないこの街で
番田 


私は 肌寒い街を歩いた
そして 最近は 私は聞きたい音楽もなく そして
好きな女優もいないし 最近は それから
何も食べたいものも 私はなかった 


世の中にある興味を寄せていた多くのものは 中年になれば
やがて 虚構だとわかり 人が宗教に走るのもよくわかる
私も世の中への関心をすべて無くしていた しかし
中年になれば そうなるのもしれない 誰もが


人の涙やその感情といったものも しかし
私には引いた目で見れば 滑稽だ そして
芸術や金銭といったものを別にすれば 何も
世の中には 興味を 私は引かれるものがない


しかし それは少し 私を疲れさせる
私はこれからどこに行くのだろう 
何も それは わからないのだが 私は
自分だけの何かを探している かつての私に


自由詩 何もないこの街で Copyright 番田  2018-02-19 00:19:37縦
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