『わたしの仕様書』
ベンジャミン

 
やさしさを少しと
きびしさを適度にまぜて

コーヒーカップの中
白いミルクの渦のような

小さな宇宙を少しと
大きな腕で抱きしめて下さい

わがままを言うときもあります
驚くほど陽気な気分のときも

どれも わたしです

すべてを知ってほしいけど
すべてを知られてしまうのが怖い

そんな わたしです

窓ガラスに小石を当てて
砕け散ったガラスの破片の
一つ一つに映るどれもが

静かな水面を揺らして
不安定な人のかたちをしたまま
ぼんやりとあなたの中にいたい

勝手なことばかり
勝手に願ってしまうけれど

それでもいいなら
いつまでも

 

そばに居させてください

      


自由詩 『わたしの仕様書』 Copyright ベンジャミン 2018-02-17 00:47:22
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