ひとつぶの種(仮)「午後八時」
もっぷ

そのひとは午後五時に目覚め
昨夕につくっておいたシチューに火を通す
簡単に部屋の掃除、整頓を済ますと
湯気までも香ばしいシチューを皿によそい
テレビをつけて
あるいは本を読み
新聞を広げ
やがてお気に入りのCDへと興味は移り
せっかくの食後の音楽を聴くでもなしに髭を剃り始め
そのまま追い焚きの終わった風呂をつかい
缶チューハイの似合う時間も台無しに出勤する
午後八時



自由詩 ひとつぶの種(仮)「午後八時」 Copyright もっぷ 2018-02-11 01:52:39縦
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