日曜日の公園
服部 剛

ゆっくり育つ息子が
五歳にして
歩き始めたので
日曜日の公園へ連れてゆく

小さな影は、日向ひなたにのびて
ひょこひょこ歩き
地べたに尻餅をついては
砂を、払ってやる

ふたたび立ちあがる、小さな影は
ひょこひょこ歩き
枯葉を踏みしだく上り坂で
ゆらりとバランスを崩した所で、手を繋ぐ

日曜日の公園で
さりげなく活躍する若いパパ達
女の子のブランコを、押す
男の子の砂場に、山をつくる

息子を滑り台の頂上に、立たせ
素朴な幸いに賑わう公園を見渡す

まだ言葉を知らない息子の
あどけない肩に、パパの手を置く

――ここは君に与えられた世界  






自由詩 日曜日の公園 Copyright 服部 剛 2018-02-09 00:05:25縦
notebook Home 戻る  過去 未来