夕方の待ち合わせ
番田 


土曜日にsと会った
代々木公園の 酷く寒い道を 土曜日に
彼と歩いた 道を 何も考えずに でも
僕は 生きるということを考えながら


憂鬱な時は流れる ぬかるみのない 地面を 
公園は すでに緑が茂りはじめていて そして
緑が次の季節への助走をはじめていた 
僕の雨のない季節の ステージへの


そこにあるはずのいつもの売店は閉まっていた 
そしてどこへ向かうのだろう 僕は 孤独だ 何も思い出せない
人気のないベンチで 缶コーヒーを開ける いつものテーブル
そして人のすでに帰り始めている それを手に持ちながら
だけど 僕の青春とは何だったのだろう
広場で見ている シャボンをふくらませる人を 
水の抜かれた池を通り過ぎる 広場で 僕は
何も無い日々に そんなことを 考えながら 



自由詩 夕方の待ち合わせ Copyright 番田  2018-02-04 21:16:32
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