トランキライザー
じおんぐ
陽に照らされた幽霊は
決して嘘をつかなかった
見透かしたように
見定めたように
椅子に坐ったままだった
堪らず
睨み返したら
解りましたと嗤ってから
本当のことしか
云わなかった
眼を逸らしても
何時も前に
透きとおり
浮かびあがっても
憧れの向こう
を
駆けて行きたい
自由詩
トランキライザー
Copyright
じおんぐ
2018-02-02 23:19:21縦