○○を待ちながら
木村きむ

煙草に火を付けてから
山盛りの灰皿に気付いた
これで今日何本目だ
いつからこうして待っていたのだろう
天井を燻す煙を見つめる

待っていたものはなんだ?

惑星と呼ばれなくなった遠い星
今、楕円の軌道のどのあたり

落下する嗜好品の残骸
灰色の粉塵が手を汚す
空になった灰皿が
ぽかんと口を開けていた


自由詩 ○○を待ちながら Copyright 木村きむ 2018-01-30 04:35:59縦
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