一月の川
番田 

sと隅田川を歩いた
一月の土曜日の夕方 僕は
氷点下近い そして 酷寒の道を歩いた
かじかむ ビルの夕暮れの道を


他愛のない話をしながら 影の中で
響かせた 声 すれ違う人もなく 
川面には生き物の気配もなく話をしていた
幾つかの言葉 そして パトロールの船


高速の車たちの光るサイン 
いつか通り過ぎたことのある標識のサイン
高く掲げられた 液晶看板を僕は見ていた
そんなものを そして 何度も見ていた 


今はもう忘れ去られたドラマのロケ地を横目に
今年のグラミーの話を 今はしながら そこを
僕は 通り過ぎていく時 
忘れかけていた夕日を 僕は見た



自由詩 一月の川 Copyright 番田  2018-01-28 20:36:05縦
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